《劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー ガブリンチョ・オブ・ミュージック》
大林宣彦監督作品(嘘)
95点
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僕は仮面ライダーウィザードは毎週チェックしてるんですが戦隊ものはたしかマジレンジャー以降は見てなくて、今回のそれであるキョウリュウジャーも「サンバで変身する」ぐらいしか知らないのですが、この劇場版は本当に本当に最高の宝物のような映画でした!
中村静香がでてきて胸に抱えたブツをチラチラ見せつけてくる冒頭で
ザコ悪役が客席を襲うシーンでは「東京ドームシティのショーかよ」となめてかかっていたのですが、そこに登場する妙なテンションのキョウリュウジャーの面々にまず違和感。そのテンションが伝染したかのごとく中村静香(以下”巨乳”)のライブを見に来ていた観客たちのキョウリュウジャーに対する熱狂具合にまた違和感。ここでまず置いてけぼりになりそうなところでキョリュウジャー面々と悪役のエロ娘二人の華麗なアクションで一気に引き込まれました。これから面白いアクションエンターテインメントを魅せてやると、メタ的に巨乳のコンサートを使って宣言しているように思いました。これから約30分間お前らにこの観客ぐらいの熱狂を味合わしてやるっ!みたいなことで。
タイトルがドーンとでると急に場所も敵の数も変わってるのにコンサート会場の続きとして戦闘シーンが始まる、強引だけどアクションはかっこいいし(キン肉バスター!!)キャラクターの説明にもなってるし小道具(ネックレス)をつかった伏線も張っているという剛腕さにまたドカンとやられました。場所の辻褄とかそんな細かいことをは最初から気にしない前提で物語は進むので、まあこのハイテンションに乗れるか乗れないかで客を選ぶ映画だとも思いますけど。
巨乳とレッドの馴れ初めが始まった時はイケメンで主要客である子供のおかんaka人妻に媚び売るのかよ、とか思いましたけどここで唐突に曲が思い浮かんだからと自作の曲を歌いだす巨乳。ちょっと頭の弱い子なのかなと思っていたらレッドはめっちゃいい曲じゃん!みたいなこと言いだして、頭の弱い二人なのかと思ったら後ろの方でしゃべってる外人エキストラは何事も無かったかのように話し続けてたりする。。。
このシーンと冒頭のシーンで思ったのは、この映画、エキストラの使い方がうまいなあと。エキストラがリアクションするしないで世界観がスムーズに飲み込みやすくなっていました。主要キャラがアレな人たちなわけではなくこれが当たり前の世界だという説明がうまいって言うのはそもそも非現実的な戦隊ものジャンルを僕みたいなそのジャンルから距離を置いてる人にとっても親切です。
このあと、森っぽいところで巨乳が今回のボスキャラ:デスリュウジャーとのバトルは正直、公園で戦隊ものごっこしてみた学生の動画みたいな安っぽさがあるようにもみえましたが(逆の方向にカメラ向けたら公衆便所とか写り込んじゃいそう)、ここぞというところでCGを使って爆発してキョウリュウジャー傷だらけという緩急に付け方がうまいのと巨乳の巨乳がチラチラ映り込むので安っぽさを上手くカバーしていたと思います。
で、どうなっちゃうのかと思ったら急に画面が暗転。
そしてよくわからない不気味なキャラクター3匹が(テレビシリーズ一回も見たことないのでここら辺ぼんやりしてます。すみません。)
明かにスタジオとわかる場所で歌いだすんです。自分でも何言ってるかわからないし、こいつらがこのあと活躍するわけでも何でもないのに結構長めに、PVかよと言いたくなるぐらい歌い続けるんですよ。すると何事も無かったかのように敵のアジトにてまた物語が進むという。。。もうここら辺で好きなところと、好きだか嫌いだかよくわからないけど圧倒されて何も考えられない状態でした。でも楽しいみたいな。
少し話がそれますが本題にしたいところを書いてみます。
僕は大林宣彦監督の《この空の花》が大好きなんですが、あれのパンフレットで脳科学者の髪型が陰毛みたいなおっさんが「脳が追いつかない時、人は感動する」ととてもいいことを言ってまして。僕が思うに体験したことが無いことを追体験するというのも映画の側面で、僕はそういうのを求めて映画を見続けていたりするんです。要は観たことが無いものを観たい欲求を満たすのも映画の機能としてあると思っていて、劇場版キョウリュウジャーもただただ貪欲に客を楽しませられる要素を足し算で取り組んでいって、けれど戦隊ものとして真っ当に楽しめるように作られている最高の作品だと思うんです。
アクション!ミュージカル!おっぱい!爆発!バイク!銃!ロボット!合体!が
入り乱れて、シュールさを狙いすぎたシュールなコメディのように見えてしまわないように、けれどハイテンションな演出で最高のカタルシスを体感できるんです!こんな素晴らしいことないですよ!
でまあキョウリュウジャーが絶対に敵わない相手に味方のロボとられちゃうわ本来の力発揮できなくされちゃうわで(ここら辺のリズムが狂ったせいで弱るというのを示すのとその後力を取り戻した時の音楽演出もベタだけど堅実で好きな感じ)忍者だか侍だかみたいな味方も現れて、なんだかんだでクライマックス手前の地上戦でのいままであっさり目の変身シーンだったのが急にケレン味たっぷりに沸々とテンションの上がる変身シーンとちょいエロとプロレス要素のはいった戦闘と爆発!爆発!爆発!そして仮面ライダーよりもフレッシュかつ無茶苦茶かつアガるバイクでの決着も最高でした。
ロボ内でのバトルは、、、まあもうここまできたら面白くないわけないんですけど、ここぞという時にこぶしが恐竜になってたり(この映画、ここぞという時の盛り上げ方がうまい)巨乳が前かがみになっておっぱいがこぼれ落ちそうになったりして、とにかくこのとき思ってたのは「これがあと5,6分で終わるのか(´・ω・`)でも楽しいヽ(゜▽、゜)ノ」でした。
EDが時をかける少女みたいに踊り続けてる間に劇中に出てきた場所を場面転換していくのも打ち上げって感じで楽しいかったです。このときの踊りもほどよくぬるくて子供でもまねしようと思えばできるレベルなのもいいなーと思ったり。ウィザードのこよみちゃんとか、ある戦隊ヒーローたちとか、敵も味方もOBも仮面ライダーも仲良く踊ってるのは心地よかったです。
本当は100点にしたい映画なんですけど、
・上映時間短すぎる
・同時上映のウィザードがつまらないすぎなせいで上映後萎えた
・森でのバトルはちょっとしょぼすぎたかも
・敵のビッチ二人のアクションがもっと見たかった
・見た時の体調があまり良くなくて正直途中から疲れた(一番最初の理由と矛盾してますが)
ということで一点ずつ引いて95点にしました。
というわけでいつも以上にウザくて長い乱文失礼いたしました。
最後まで読んでくださってありがとうございます!