ササラモサラな気分で

大体は映画のこと書いてます。










《DOCUMENTARY of AKB48(第3弾)》

この残酷ショー路線はどうなのかと思いつつも、やっぱり面白い。

DOCUMENTARY of AKB48

No flower without rain少女たちは涙の後に何を見る?


ピュアすぎる高校生の映画感想 



89点


作品の詳しい情報はコチラ でどうぞ。






僕はこのシリーズの前作を2012年に観た映画のベスト1に選んでいまして、好きな映画の続編となると僕は厳しめに見てしまいがちなんですが、

それでも面白い映画でした。

ただ前作ほどの衝撃度が無かったのが残念でした。

なのでひとまず不満点から書いておきます。

今回観て一番強く感じたことは、前作において被災地パートが大きかったなあということ。今作も前作も「アイドルの存在理由とは?」という問いがテーマになっていると思ってるのですが、前作ではその問いの究極を突き付けていたところに僕はベスト1に選んだ理由があったのですが、今作は当たり前ですが被災地関連に比べると緩い話に感じてしまいました。

それと、前田敦子の卒業パートについて。

これは運営側が前田敦子を無理に神略化しようとしている卒業以降の強引な働きによるものだと思うのですが、これが今作の重要テーマである「アイドルの恋愛」問題を突き付けるうえでかなりノイズになってしまっているように思いました。

しかも編集が前田敦子の話になったり恋愛問題に移ったりと、その目まぐるしさが観客を混乱させているだけに感じてしまいました。

その視点が目まぐるしく変わる編集は良く使われているところもあって、

たとえば前田敦子らエース級メンバーと燻っているメンバーやスキャンダルを起こしたメンバーたちを同時進行的(パルプフィクションのあのとき違う場所ではこんなことが起こっていたみたいな)に見せる手際の良さはテンポがいいのもあいまってこのシリーズの見所である明暗の差を見事に見せ切っていました。

不満点の話に戻るともういくつか、光宗薫渡辺麻友(以下「まゆゆ」)の扱い。

光宗は調子に乗って他メンバーとの差があるように見せた上で、総選挙からの虚脱シーンに急に突入するわけでして。光宗ってこんな奴だから辞めちゃったんだよねヤレヤレ ┐(´ー`)┌ マイッタネという風に見えてしまって、そこまで追い込む必要性が見えなかったです。

まゆゆは時期センターであり次世代メンバーのエースということを大島優子らメンバーやソロデビューさせた運営からも期待されていたのに、映画の終盤になるとそれがまゆゆにとっては重荷過ぎるかもみたいな雰囲気になったまま出番終了。しかも次世代を担っていくのは松井珠里奈だという宣言ともとれるラストの一連まで付いているというのは、まゆゆに対する愛の鞭なのか絶望なのか何なんでしょうか。

板野友美の卒業発表の件も後付け感が半端無かったです。



観終わった直後に思いつく不満点はこれくらいで、ここからは良かった点を書いてみます。

何といっても恋愛スキャンダルパートです。

白眉なのはここで平嶋と米沢の謝罪を見守っているメンバーが指原と増田ということ。そしてこの平嶋・米沢脱退についてコメントしているメンバーが峯岸であるということ。先の二人はこのあと左遷されたりクビになったりして、峯岸はこのあいだの1月30日に同じく恋愛問題で丸坊主にするまでに至っています。ドキュメンタリーでここまで完璧な伏線を張られると、もはや峯岸の件まで全て仕組まれていたことだと勘繰ったりしたくなりますw。米沢・平嶋の謝罪を最後まで見守っているのが増田で、その増田はのちに同じところに立つことになり。

見守りつつも途中で控室に戻ってしまう指原はクビにはならずに左遷です。

本当によくできすぎている事実です。

この謝罪シーンが公開処刑に見えるほど突き放しているところも残酷ショーとしては面白いです。戸賀崎さんがいくら泣いてもやはり残酷です。ただファンの中には怒りを持っている人もいるはずで、そういう人たちを一切見せないのはどうなのかとも思いました。

ただやはり自分と同年代の女の子たちが酷な道を選んで、大人共にいように使われていたり、自ら苦しい道を進んでいるのを面白可笑しく見ると同時に、いたたまれなさもあって、これがこの映画を一絡げにぬるいとか言えない理由でもあります。ずるいですこれは。

序盤の各姉妹グループが気合いを入れているシーンでの、これから突撃する軍隊みたいな見せ方とその直後に映る怒号のようなファンたちの歓声の戦場感はやっぱり面白かったです。

あとはやはり高橋みなみ(以下「たかみな」)は男前というか、この人がいなければAKBは東京ドームでライブやれるぐらい48Gを大きくすることは無理だろうなあと改めて思いました。かっこよすぎます。

島崎遥香を時期エースにしようとする運営側の試みは去年の選挙→マジすか主演→じゃんけん優勝の流れからもバレバレですが(間違ってたらすいません)この映画の中では大島優子の「泣いて安心した」発言や、常にポーカーフェイス気味の顔のひたむきさ加減も含めてその時期エースになる勢いに説得力が生まれていたような気がします。


今作は前作よりもAKBの宣伝映画としての側面が露骨に見えてしまっているので(公式の映画だから当たり前なんですが)前作のように「とりあえず観とけ!!」というほどのテンションにはなりませんでしたが、

10代の少女たちが切磋琢磨で汚れていったり堕ちていったり夢をかなえたりする姿をみるのは面白いし、面白がってていいのか?という解決されないアイドル問題を提示してくれているのも前作と共通していることなので、

やはりこの映画は傑作だと思います。

あと、前田敦子の「私が道を作るからね」と「50になってもAKBというわけにはいかない」という松井珠里奈の言葉は対でAKBの本来の方針である『メンバーたちの将来のためへの踏み台として、存在するグループ』というのを本当に成し遂げようとしているのは興味深かったです。

ただやっぱり前田敦子関連の話はあざとすぎるかなあ・・・。

点数に関して書いておくと、

不満点が多かったのが90点をつけなかった理由で、それでも面白いので少し痒いところに手が届かないというところで89点にしました。


といったところで例によって何がなんやらの感想になってしまいましたが、今回も最後の最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。