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ササラモサラな気分で

大体は映画のこと書いてます。










《猿の惑星:創世記》

新作映画(2011)


僕が生まれる前に終わった猿の惑星がまた動き始めた!!!!


 猿の惑星:創世記【ジェネシス】


 
ピュアすぎる映画感想  by16歳童貞高校生


82点


作品の詳しい情報はコチラ でどうぞ




最初に得報がでたときにシーザーのビジュアル解禁映像みたいなのを見たときは「気持ちの悪い猿だなあ」「これ2時間耐えられるかなあ」とか邪推してたんですが、

もうシーザー大好きになっちゃいましたよ!!



ストーリーは単純明快で予告編を見れば9割は理解できてしまうほどですが、

登場人物の絞り込みと掘り込みの塩梅がちょうどよくて、逆に予告編を観たからこの後どういう展開になるか把握している分登場人物に感情移入しやすかったです。

良かった点をあげていくと、



明確な悪人が存在しておらず安易な文明批判になっていない点。

明確な悪人がいないことでただ猿が人間に逆種=懲らしめるという一種の勧善懲悪的な単純な物語になっていません。

しいて言えばあの黒人さんですが(猿の惑星シリーズ的に黒人というのもポイント)

やっていることはアルツハイマー治療薬の開発だし、猿をとらえる人々も生きていくための仕事だし、人間的には間違っていることはしていません。

元ウィル(ジェームズ・フランコ)は倫理的に正しい理由で猿を引き取りしっかりシーザーを8年(ぐらいだったかな)育てています。

この作品の中での悪は人間の欲だと思います。

ウィルが自分の父親の為に薬を開発し続け実験も兼ねての投与を続けます(この欲が最終的に殺人ウイルスを作った)。

そもそも倫理的だとかなんだとか言って猿を実験台にすることも人間を使いたくないという欲からきていると思います。

個人の欲の積み重ね(賄賂を受け取るけど仕事はちゃんとしている、親父を長生きさせようとしたけど最終的に意思を尊重、等々)で事態が大きくなってしまうというのも一つこの映画のメッセージではないでしょうか。


言わずもがなですがシーザーの人物設定と感情のビジュアル的な表現もよかったです。

人間と同じに生活し、異性の人間に好意を寄せる、人間と会話もする。

でも自分は人間ではないということに月日がたつにつれ最初はうすうす気づいていた程度だったのが明確に気付いてしまいます。

言葉を発せない、首輪、眼の色を変えてみてくる人間。

そんな孤独のストレスから感情を爆発させてぶち込まれたところは見た目は自分と同類でも原始的、野生的な明らかな別種の生き物の中でした。

立場の逆転という要素を除いて第1作のチャールトンヘストンとここでのシーザーは同じような状況です。

でも理解を得て共感してくれるのは同じく言葉を理解できるオランウータンでした。


そんなシーザーが人間を憎み、自分たちの状況を変えるに至る理由付けもしっかりと上記の欲の理由で描いていました。

シーザーがある言葉を発するときのは完全に猿側に感情移入してしまっている自分がいてものすごい興奮を覚えました。

そこから始まる猿たちの逆襲も画的な魅力に包まれていました。
橋を使った壮絶な支配をめぐる対決とそれまでの登場人物たちの決着もテンポ良く見せていてアクションの興奮を単純に楽しめました。




人間よりも猿のほうが勝っているというのもよく見ていると怖いですがほぼ完全に猿側に感情移入しているため「バカがナイスなチームにボコボコやられてくぜええ!!ヽ(゜▽、゜)ノヒャッホーイ」て感じになりました。猿のほうが連体感も強いしなんでも武器にしていくのは人間よりも頭がいいと思いました。



猿の惑星シリーズ(黒歴史・ティムバートンは無論除く)との繋がりというか、オマージュ的なものが多い点もよかったです。

オランウータンと雌チンパンジーの名前とか、宇宙飛行船が行方不明になったとか(第1作につながってる?)、シーザーが発するNOという言葉とか、そもそもシーザーというチンパンジーの名前とか。

ただ第1作では、人類は核戦争で滅んだということになっていたのに今回は時代設定が現代なので勿論核戦争の脅威などなく、この映画のエンドロール前ではウイルスが世界中にばらまかれていったのを暗示して終わっていたので繋がりはないんでしょうか?


シーザーの心情、または状況を自分の部屋の窓であらわしていたのもよかったです。

ハリポのドラコ役の人がまた悪役だったのは笑っちゃいました。

でも彼はちゃんと猿の世話はしていたしちゃんと仕事をこなしていましたね。


苦言を呈すとこもあってウイルス感染の中途半端な筆写や、ラストシーンのもろにしゃべっちゃうシーザーとどういう状況になるのかがよくつかめない猿と人間等々。

革命を起こした後の事まで描けなかったのは続編を作るためなのかもしれませんけど中途半端なラストにするくらいなら、せめてウィルには重要なことをしてほしかったなあ(殺されるでも最後までシーザーを引き留めるでも何でもいいから)




でもなにはともあれとても面白くて、頭を使わないハリウッド大作とは一線を画す大作でした。上映時間にきっちり収めた編集も見事だと思います。

そしてなによりも猿の惑星シリーズがまた動き始めた!!ということに喜んで、続きを期待するのもいいんじゃないでしょうか。