《スリーデイズ》
アメリカンニューシネマでラッセクロウは大当たりで
かっこいいおっさんときれいな人妻、これって最高じゃないですか!!!
89点
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ラッセルクロウの「俺、ヒーロー( ̄∩ ̄」感がかなり嫌いで、特に去年のロビンフッドは全然カッコよく見えなかったりしたわけでかなり期待値が低かったこの作品ですが、、、かなり楽しかったです(o^-')b
ラッセルクロウってカッコ良くないじゃないですか、デブくてダサくはないけど特別ずば抜けてかっこいいわけでもないのにしゃしゃり出てくるじゃないですか(僕の目にはそう映るというだけですよ、だから怒らないでくださいヽ(;´Д`)ノ)
でも、この作品でのクロウは全然カッコつけてなくて、むしろ小市民て言うか、運動会を見に来ている友達のよさそうなお父さんみたいな感じがでていて(例えにもなっていない)親近感が沸くのでかなりはまり役だと思いました。
クロウの高校生活で関わりを極力持たないようにしていたような世界に歩みを進めていく筆写もとても楽しかったです。その世界での心得をニーソンの叔父貴に学ぶところもかなり上がりました(きちんとラストの伏線になっている)。
で、いい人だなあと思っていたら「じゃあ、金」と言われぼったくられるクロウ。
このときの妙に長回しなクロウのぼったくられた後の泳ぐ目には爆笑しました。
ここからのクロウが失敗の連続からこれまでとは違う世界を学び、叩き上げられ、
狂人と化していく筆写のじわじわとくる感じもたまらなくよかったです。
突然ですが僕はアメリカンニューシネマという奴が大好きでして。イージーライダーとかwiki に載ってるとこだとタクシードライバーとか明日に向かって撃てとかダーティーメリークレイジーラリーも大好きなんです。
スリーデイズの話に戻すと最初主人公は元の日常を取り戻すために妻を脱獄させることを決意→元の日常に戻せないことが早々に判明→その結果後先のことを考えずただ脱獄させるということだけが目標となっていく。
これって将来のことを考えずただ漠然と自由を希望とし求めるアメリカンニューシネマそのものではないかと思うんです。
もちろん主人公はさまざまなものを失っていきます(家、家族、信頼関係、職、etc...)。
終盤の脱獄させる事を告げてからラストまでの嫁の不安な顔。
一切笑わない子供。乾いた画面のなか長い道を走る車。
主人公の暴走の結果自殺を試みる嫁。などなどニーソン叔父貴の言う通りのどんよりとした雰囲気のまま物語が進行していきます。
ここで終わってても全然満足だったんですが、その後は蛇足では決してないけれど伸ばして伸ばしての展開が続いたので若干飽きつつも、オリヴィア・ワイルドのクロウの嫁を見る目や、「老人も殺せないと」というニーソン叔父貴の心得を『老人を利用する』という見事な伏線回収などは見ていて楽しかったです。
ご都合主義的な展開も散見されました。
画作りのためのトンデモ行動(トンネルを走る黒人刑事など)。
一人にまとめてもいいような役割を何人にも分けて無駄に人が多かったりもします。
でも、このアメリカンニューシネマ精神を新しい映画で観れたのはとてもうれしかったし楽しかったです。
ラストのそのあとは絶望か希望かどちらになるかは分からないけど家族との自由を得た主人公の顔のなんとも言えない顔はすごくよかったです。
そのカットでエンドロールに行くのもよかった。
アメリカンニューシネマが好きな人に特にお勧めですが、
普通に楽しめるサスペンスと少しアクションなので今すぐ劇場で観るのがおススメです!!
追記・
音楽の使い方もよく、自分的に特筆なのは主人公と息子が家を出るシーンで流れる音楽です。
クロウのお父さん役の人はなんか観たことあるなと思ったらランボーいじめたあいつでした。
このお方の存在感はクロウを明らかに食っていました。
カッコよすぎ(;´Д`)ノ