《くまのプーさん》
プーさんだからバカがバカやってるのが可愛い。
そして映画としてぶっ飛んでる!!!!
95点
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やっぱりジョンラセターが来てからのディズニーはすごいです。手描きアニメの素晴らしさをここまで体感させてくれるのはやっぱりディズニーだけだなとつくずく思いました。ものすごい勢いで変わる登場人物たちの表情をなめらかに、違和感なく自然に魅せるのと徹底した背景の描きこみには圧巻といっても過言ではないかと思います。それくらいすごかった。
声のキャスティングもキャラクターのかわいさを助長していてほぼ完璧といっていいんじゃないでしょうか。
でも、そんな所だけで楽しむ映画ではありませんでした。
何といってもストーリーが凄いです。ストーリーを説明しろと言われても到底できないこの作品。何故なら逸脱をとことん繰り返してそれ自体を追っていると頭をかき乱されるように展開されていくんです。
主軸は「イーヨーの尻尾探し」
「プーの空腹(はちみつを求めてる)」
「クリストファーロビンを救うための怪物退治(勝手な妄想)」
ですが、その途中途中に歌いだしたり踊りだしたりしてそれが半分以上を占めていたりするんです。それがいちいち面白くて、まあ普通に話が進んでいってその中のギャグで笑わせるのもいいんですがここまでぶっ飛んでいると実験的というか、とにかくおもろい&楽しかったです。
もちろん上記のように話が進む中のギャグも面白くってピグレットのロープの件はマジで声出して爆笑しました。
プーさんのはちみつ中毒者っぷりの筆写も少しぞっとするところもあってびっくりしました。泥食べるとか特に。はちみつにたどりついたときなんか瞳孔が開いてましたw
でも最後は仲間のための行動をとるというのに生かされていたのはわかっていながらもなんだかあたたかくてよかったです。
でもなによりも魅力的なのはプー達のバカっぷりに尽きると思います。人の話はろくに聞かないでどんどん逸脱していったり、勝手に妄想をふくらましてなんだかよくないことになったりと決してぼんやりじゃ済まされない思考の彼らは見ていてとても魅力的だと思いました。
プーさんがこんなにも挑戦的で、でもしっかりとお決まりは抑えているハイレベルな映画だと思いませんでした。
上映時間も短くてあっという間に感じました(長いと絶対についていけない)。
ちなみに本編前につく短編《ネッシーの涙》はマジで泣きそうになりました。
少し雑目の感想になってしまいましたがとにかく面白いので今すぐ劇場に行って損はないと思います。お金を払う価値は堤何とかさんの映画より100倍あるんじゃないかなあ。