ササラモサラな気分で

大体は映画のこと書いてます。










《一枚のハガキ》

御都合でも何でもない純粋な人間の素晴らしさと

そこからにじみ出るような戦争批判を

自身の引退作に焼き付けた新藤兼人監督に脱帽!!!!



一枚のハガキ

今回取り上げた映画はちょっとした事前情報だけで観ていただきたいのでネタバレはぬきにしました。

今回の感想は非常に読みにくい&ウザいと思う人多数だと思います。申し訳ございません。


ピュアすぎる映画観by16歳童貞高校生

  

90点


詳しい作品の情報は コチラ でどうぞ



戦争というのは大多数が鉄砲玉のように送り出されては朽ち果て送りだされては朽ち果ての繰り返しで、たくさんの人間が死んでいく。

だがしかし、その鉄砲玉の一人一人が人から生まれた人であり皆様々につながりのある人がであって、そのなかにも家族があり、家庭がある人も山たくさんいる。

はた目から見たらたくさんの家族だがその人から見ればたった一つの家族なわけで、その家族から見ればその人は唯一無二の家族の一員だ。だから鉄砲玉になった人が死ねばその家族は脆くなり、崩れ去ることだってある。

以上のことから物語をごく簡潔に説明するとこの映画はそんな人が始め人が執り行う”戦争”という”非人道的行為”に犯された人々の物語だ。


この手の映画は経験した過去ではなく過去の事実として記憶する現代人に観る人が多いのも作る人も当たり前だが大多数なためどうしても伝える側は説教くさく、自らの私情を多々に盛り込み、観る側も説教くさく、思想を語られているように感じてしまう。だがこの映画を作っているのは第2次世界大戦を兵隊として経験した新藤兼人監督だから先述したのとはかなり違う。

何が違うのかというと新藤監督はこの戦争を観客に経験させるのだ。その経験から戦争に対しての感情が生まれるようになっている。



そう聞くとただの戦争批判映画のような印象を受けるかもしれないけど自分は、監督は別に戦争批判を第一にしたいわけじゃないと思った。これはどんな困難、悲劇、惨劇があっても力強く生きていくことの素晴らしさ。人間から見た人間だからこその素晴らしさ、そういったことをこの映画は語っていたと思う。過ちを犯しても人間は人間、一喜一憂とはいかないけど殺し合い、生きるのじゃないのが動物と人間の違いであり人間らしさ。人間には感情やら何やらからくるがんばりとかがあるんだ!そういったことを戦争のせいで大切な人々を失い一旦はそれを乗り越えず逃げることで解決しようとした主人公たちが、それではいけないと選んだ決断によって見事に表していたと思う。



そして人間の素晴らしさを描くことによってどれだけ戦争が非人道的かというメッセージも助長されていてとてもよかった。大杉連との格闘やあの棺桶運んでる人の変化なども主役以外を背景としてでなくディテールとして人間性を取り戻して行ったりするのをうまく見せていたり、一度語ったことは劇中に二度と出てこない。が、その一度のあまりの強烈さゆえに頭に入ってくるので見事な省略のおかげで見やすい。等々技術的な部分も大いに素晴らしかった。





役者さんは皆さん素晴らしかった!残念な部分を言うと豊川の声の細さと高さ。そのくらいかな。カメラの切り替えも昔の映画っぽくスタンダードで見やすかった。この作品は本当に歴史に残るんじゃないかなあ。


とにかく見やすい&ずっしりと重たいがうまく溶け合っているからとにかくいろんな人に見てほしい作品。都内じゃ単館上映でしかも小さい映画館でしかやってないから連日満員。上映館を早急に増やすべきだと思う。